Journal

2023.08.30 印刷について

厚紙の選び方や厚紙を印刷する方法のポイントを解説

厚紙の選び方や厚紙を印刷する方法のポイントを解説

名刺やショップカード、はがきといった厚みのある印刷物には、「厚紙」と呼ばれる用紙が使われています。厚紙には印刷物の耐久性や重厚感を高める効果がありますが、どんな製品に使うと効果的なのか、一般的な用紙の厚さは何㎜なのか、自宅のプリンターで厚紙用紙を印刷できるのかなど、意外と知らないことも多いものです。そこで、今回は厚紙の用紙の種類や、自宅で厚紙印刷する方法について解説していきます。

〈 INDEX 〉
一般的な用紙の厚み(厚さ)は?
厚紙の用紙の種類を解説
自宅で厚紙用紙の印刷をする方法
家以外で厚紙を印刷する方法は?
厚紙印刷は印刷会社に任せるのが安心
CCG HONANDOの厚紙印刷の事例
まとめ

一般的な用紙の厚み(厚さ)は?

普段オフィスで使うコピー用紙や手元にある名刺を触ってみると、用紙の厚さの違いに気づくと思います。印刷物にはさまざまな厚みの用紙が使われており、例えばコピー用紙は0.08〜0.1mm、ハガキは0.2~00.23mm、名刺は0.31~0.35mm、封筒は0.40mm、コースターは1.00mm、免許証は2.00mmと、製品によって使われる紙の厚さは異なります。

紙の厚さを示す単位

紙の厚さは「mm」や「cm」ではなく、「㎏」で表記される“斤量”を単位に用います。厚さの単位なのに、なぜ重さの単位が使われているのかというと、これは紙を1,000枚(1連)積んだ時の重量を表現するからです。そのため、印刷会社では「コート紙90㎏」「コート紙135㎏」というように、「用紙の種類・斤量」を組み合わせて呼びます。斤量以外にも「坪量(米坪)」という単位がありますが、これは1平方メートルあたりの紙1枚の重量を表現したもの。用紙が重くなるほど、比較検討する際に使いやすい単位です。

厚紙の用紙の種類を解説

厚紙にはボール紙、チップボール紙、カード紙などの種類があり、「どの厚紙を選べばいいのかわからない」「それぞれの違いや特徴がわからない」という方も多いと思います。ここでは、よく使われる厚紙をピックアップして特徴と違いを解説します。厚紙の特徴を生かした印刷物を作るために、用紙の種類をしっかり押さえておきましょう。

厚紙

厚紙とは、一般的な普通紙よりも厚手の用紙を指す言葉です。「厚さ○○㎜以上を厚紙と呼ぶ」という明確な基準はなく、少し厚い紙であれば「厚紙」と分類されます。厚紙の多くは、製紙の段階で複数の層を重ね合わせる「多層抄き」と呼ばれる手法で作られており、丈夫な仕上がりになるという特徴があります。「多層抄き」以外にも一つの層のみで作る「単層抄き」も存在し、画用紙がその代表格。名刺やはがきにも単層抄きの厚紙が使われています。

コースター用紙

コースターを作る際に選ばれるのが、「コースター用紙」と呼ばれる厚紙です。これは、水分を吸収しやすい紙の特性を生かした用紙のことで、繊維と繊維の間の空間を設けて紙の密度を下げ、多くの水分を紙の中にとどめられるように作られています。コースター紙は水滴の吸収力を高めるために、紙の表面に塗工を施さないことが一般的です。紙の密度が低く、塗工もされていないため、紙全体が柔らかいという特徴を持っています。

画用紙

画用紙とは、絵を描く際に用いられる厚手の用紙のこと。黄色みのある柔らかい白無地が一般的ですが、着色された色画用紙もあります。絵具やポスターカラー、サインペン、鉛筆などさまざまな絵画に適した用紙と言えるでしょう。画用紙は図画工作や美術などでも用いられ、デッサンなどで用いられるデッサン用の画用紙も販売されています。サイズや厚みの違うさまざまな種類があるため、用途に合った画用紙を選ぶようにしましょう。

両面大光紙

大光紙とは、光を反射する繊維がすき込まれた和紙のことです。白、クリーム、金茶地にそれぞれ銀色、茶、金色の模様が光って見え、高級感を演出することができます。厚みを持たせながら上品な雰囲気に仕上がるので、名刺やメッセージカード、POPなどさまざまな場面で使われています。大光紙と似た名前の「大礼紙」という用紙もありますが、こちらは模様(柄)の主張が強くなく、価格もやや割高です。そのため、大光紙を選ぶケースが多いです。

ボール紙

ボール紙とは藁を原料とした厚い紙のことで、板(board=ボード)」のように硬いことから「板紙」とも呼ばれます。ボール紙と似たような名前の「段ボール」がありますが、段ボールは3枚のボール紙を表面・中央の波状・裏面に分けて層のように重ね合わせることから付けられた名前です。「ボール紙」と言う場合は、段ボールの一層一層を構成する厚手の紙を指すことに注意しましょう。

チップボール

チップボールは板紙の1種で、文字通り紙器を作るのに使われる用紙です。紙の表面・裏面ともに灰色をしており印刷には適していないものの、上製本の表紙の芯材など紙の耐久度を上げる「補強材」として使われるケースが多いです。材料にはグレードの低い古紙を用い、新聞古紙などを重ね合わせて「多層抄き」と呼ばれる手法で成形して丈夫な紙にしていきます。

コートボール

コートボールとは、パッケージ用の紙箱を作成する際に使われる板紙のこと。安価に手に入ることから、板紙の中で最もポピュラーな用紙として知られています。表面はコート紙と同様に白く塗工されているため、印刷適正に優れていますが、裏面は灰色やクリーム色をしており、印刷することはできません。

自宅で厚紙用紙の印刷をする方法

「自宅のプリンターで厚紙印刷したい」という方も多いと思います。一般的な家庭用プリンターで印刷できるのは「紙厚0.3mmまで」と言われています。ハガキ印刷に対応している機種も多いため、一度ご自宅の機種を確認してみましょう。しかしながら、名刺や封筒を印刷する場合は0.3mmを超えてしまうため、注意が必要です。予期せぬ故障を防ぐためにも、家庭用プリンターではハガキ程度の厚紙にとどめておくのが良いでしょう。

厚紙を印刷するときの注意点

厚紙印刷に対応しているプリンターでも、紙詰まりには注意が必要です。厚紙を印刷する際は通常トレイからではなく、手差しトレイから給紙し、連続印刷を避けることをおすすめします。紙詰まりした場合は無理に引き抜かず、プリンターの電源を切ってからマニュアル通りにゆっくり取り除きましょう。厚紙を印刷する際は、印刷前に必ず印刷設定を確認してください。

家以外で厚紙を印刷する方法は?

真っ先に想い浮かぶのが、コンビニのマルチコピー機やオフィスプリンター(業務用プリンター)ではないでしょうか。マルチコピー機のほとんどがハガキ印刷や写真印刷に対応していますが、使える紙が限定されており、基本的には厚紙の印刷に対応していません。その一方で、高機能なオフィスプリンターは1.2mm程度の紙厚に対応していると言われており、メーカーや機種によって異なるものの、ハガキ、名刺、封筒への印字など、さまざまな厚紙を印刷することができます。

厚紙印刷は印刷会社に任せるのが安心

厚紙は取り扱いが難しく、個人で印刷するには仕様に限界があります。また数ある厚紙の中から、制作する印刷物に適した用紙の種類や厚みを選ぶのは難しいものです。加えて大ロットになると、完成までに多くの時間を要し、印刷の仕上がりを考えると得策ではありません。これらのデメリットを解消するには、印刷会社へ依頼することをおすすめします。用紙に関する豊富な知識、印刷物に最適な用紙提案、大量印刷……これらに強みを持っている印刷会社であれば、スムーズな納品が可能です。

CCG HONANDOの厚紙印刷の事例

CCG HONANDOには、数多くの厚紙印刷の実績があります。弊社の工場には最大1mmまでの紙厚に対応した印刷機『LITHRONE G40 advance』を導入しており、上記で紹介したコースターはもちろん、厚さ0.6~0.8mmのボール紙、厚さ1mmの段ボール“Gフルート”を使った印刷実績もあります。薄紙では表現できない質感や強度が魅力の厚紙印刷。お見積りからでもお気軽にご依頼ください。

まとめ

近年、家庭用プリンターの性能も進化しており、またコンビニプリントサービスも充実していることから、さまざまな印刷物を制作することができるようになりました。しかしながら厚紙に関しては扱いが難しく、ある程度まとまった数量を印刷するとなると、膨大なコストになってきます。厚紙印刷をする際は、ぜひCCG HONANDOにご相談ください。ご希望の印刷物に合った厚紙と印刷方法をご提案いたします。

Contact

各種お問い合わせ / 印刷のお見積もり・ご相談など
ご不明点ございましたらこちらよりお問い合わせくださいませ

お問合せはこちら

Back List

share
  • faceBook
  • twitter
  • B!
  • share

Latest Journal最新のコラム

Contact

各種お問い合わせ
/ 印刷のお見積もり・ご相談など
ご不明点ございましたら
下記よりお問い合わせくださいませ