2024.08.31 印刷について
効果的な紙袋を製作・印刷するには? 素材や印刷方法を解説
オリジナルの紙袋を製作している企業、ショップ、ブランドも多いと思います。紙袋は商品をただ持ち運ぶためのものだけでなく、印象を左右する重要なアイテムです。紙袋を受け取った方が持ち歩くことで、企業名やショップ名が多くの人の目に触れることになり、自然な形でブランドイメージや認知度の向上につなげることができます。今回は「オリジナル紙袋の製作」をテーマに、紙袋に使われる素材や印刷方法を解説しながら、効果的な紙袋製作のポイントを紹介します。
〈 INDEX 〉オリジナルの紙袋を製作するには?
紙袋の印刷方法
紙袋によく使われる素材とは
CCG HONANDOの紙袋製作事例
紙袋製作に関するよくある質問
まとめ
オリジナルの紙袋を製作するには?
オリジナル紙袋の製作工程は、デザイン印刷と製袋作業に分けられ、デザイン印刷の工程で紙袋の正面、後面、側面にデザインを印刷した後に、製袋工程で袋状に組み立てたり、持ち手を付けたりします。オリジナル紙袋の製作は、広告出稿にかかる費用と比べて、比較的安価に実施できる取り組み。デザイン性の高い紙袋であれば、サブバックとしてさまざまなシーンで利用され、高い宣伝効果が期待できるでしょう。紙の種類や厚み、サイズ、持ち手の素材などを選ぶこともできるので、ぜひご検討ください。
紙袋の基本構造
紙袋には基本的な構造があり、製作する前に知っておくことをおすすめします。まず、紙袋の表面と裏面。あまり意識することは多くありませんが、紙袋には表面と裏面があり、表面はロゴマークや主となるデザインが施される面、裏面は折りたたんだときに折り目が隠れる面です。基本的に表面を中心にデザインを考えていきますが、、折りたたんだときのことを考えてデザインすると、オリジナリティあるデザインになります。また、紙袋の側面には「マチ」と呼ばれる厚みや奥行き部分があります。折りたたむと見えなくなってしまう部分ではありますが、マチにデザインを施すと人の目に触れやすくなります。紙袋上部には内側に折り返した「口折り」があり、ギザギザになっている「MF」と、二重に折り返した高級感のある「OF」の2タイプがあります。紙袋の「持ち手」は紐、紙、プラスチックなどさまざまな種類があり、持ち手の色によって見た目の印象は大きく変わります。
紙袋の印刷方法
紙袋には、オフセット印刷とフレキソ印刷などのさまざまな印刷方法が使われています。それぞれの印刷方法の特徴を理解し、作りたい紙袋に合わせて適切な印刷方法を選んで、魅力的なオリジナル紙袋を製作しましょう。
オフセット印刷
オフセット印刷とは、高品質で鮮明な印刷が特徴で、さまざまな印刷物に使用されています。紙袋の表面に細かいデザインを施したい、カラーをきれいに再現したいという方におすすめです。オフセット印刷では4色の版を使って色を表現しますが、ブランドカラーを使いたい、コストを抑えたいという場合は、特色1色やスミ(黒)で印刷することも可能です。オフセット印刷は大量生産に適しており、部数が増えるほど印刷費が安くなります。ただし、オフセット印刷では版を作成する費用が発生するため、小ロットには向いていません。
フレキソ印刷
フレキソ印刷は、柔らかいゴムや樹脂で作られた版にインキを付けて印刷する方法のことです。表面が平坦でない素材に対してムラなくベタ塗りでき、光沢のある美しい仕上がりが特徴です。フレキソ印刷は多様なカラーを選択することが可能ですが、グラデーションなどの精密な表現を得意としません。色の再現性を重視するなら、オフセット印刷がおすすめです。また、カラーで印刷する場合は、ベタやムラが出やすくなるため注意が必要です。
その他の印刷方法
箔押印刷は、金や銀の箔を紙に圧着させることで、通常の印刷にはないキラキラとした色を表現できる印刷方法です。ブランドロゴやデザインのワンポイントに箔を施すと、高級感のある仕上がりになり、高価格帯の商品やギフト用の紙袋に多く用いられています。シルク印刷はスクリーンと呼ばれる穴の空いた版にインキを通過させる印刷方法で、空気と水以外ならなんでも印刷できるといわれるほど素材の対応範囲が広く、またインキを厚く盛ることができるため、はっきりとした色や淡い色もイメージ通りに印刷することができます。
紙袋によく使われる素材とは
オリジナリティある紙袋を製作するなら、素材にもこだわりたいところ。素材次第で見た目はもちろん、耐久性やコストパフォーマンスも大きく変わります。素材の種類によって印刷適性や色の出方も異なるため、印刷・加工の内容に合った素材を選びましょう。
コート紙
コート紙は、紙の表面に光沢やマットな質感のコーティングを施した用紙で、「白さ」が印象的な素材です。仕上がりも色鮮やかで、ロゴやデザインを美しく見せながら高級感を演出できます。ただし、コート紙はやや割高な用紙であるため、予算に余裕がある場合や、イベント・ギフト用の紙袋など、清潔感と高級感が求められるシーンで使用されることが多い素材です。
クラフト紙
クラフト紙は強度や耐久性に優れ、紙袋の素材として幅広く利用されています。「クラフト紙」というと、多くの方が「茶色」というイメージを抱かれると思いますが、片面に光沢がある片艶晒クラフト紙や、白く漂白された清潔感のある晒クラフト紙もあります。未晒クラフト紙は漂白されていないため、環境に配慮した商品・サービスとの相性がよく、自然な風合いやエコフレンドリーな印象を与えることができます。
CCG HONANDOの紙袋製作事例
CCG HONANDOでは、これまでにさまざまな紙袋を製作してきました。企業様の紙袋では表面にグロスPP加工を施して光沢感を出したり、化粧品用の紙袋ではマットPPと金の箔押しで高級感を演出しました。会社や商品用の紙袋だけでなく、展示会やイベント用の紙袋も多くご発注いただいています。新しく紙袋を製作する際には、仕上がりイメージをご確認いただくために、本番前に無地のサンプルや数種類の紐色サンプルをご用意するなど、丁寧に確認しながら進行させていただきます。オリジナルの紙袋を製作する際は、ぜひCCG HONANDOにご相談ください。
紙袋製作に関するよくある質問
ここでは、紙袋製作に関するよくある質問をまとめました。小ロット製作やコスト削減方法、持ち手の種類、デザイン入稿形式など、紙袋製作に関する疑問について、詳しく解説します。紙袋を作りたいという方は参考にしてください。
紙袋は小ロットでも製作可能?
紙袋は小ロットでも製作可能です。ご要望に合わせて50枚・100枚などの最小ロットからの注文を受付けています。ただし、印刷会社の多くが最低価格を設定しているため、ロット数が少なくなると1袋あたりの単価が高くなることも。印刷会社によって得意とするロット数は異なります。ご発注の前に見積もりをとって確認しましょう。
紙袋製作のコストを削減するには?
紙袋製作のコストを抑えるには、いくつかの方法があります。まず、デザイン面や素材面では使う色の数や印刷する面を減らしたり、より安価な素材に変えてみたりすることでコストを抑えられます。また、サイズ面では規格サイズの紙袋を利用することで、型を作るコストや加工費を削減できます。サイズを少し変えるだけで印刷・加工の価格は変動するため、印刷会社に相談してみましょう。また、加工会社によっては、早期の注文や納期までの期間を長期にすることで、割引を受けられることがあります。
どんな種類の持ち手がある?
紙袋の持ち手にはいくつかの種類があります。それぞれにデザイン性や耐久性、コストなどの特徴があるため、用途や好みに応じて選びましょう。
紙紐……紙袋本体と同じ素材で製作できるため、統一感が出ます。環境への配慮という観点でもメリットがあります。
スピンドル紐……アクリル繊維で作られた柔らかい紐です。色や太さの種類が多く、イメージに合わせて自由にアレンジすることができます。
布紐……柔らかく平らな布の紐です。高級感を演出することができます。強度も優れているため、長くご利用いただけます。
ハッピータック(プラスチック製)……強度が高く、封ができるのが特徴です。たくさんの物を入れられるため、イベントなどでの利用に向いています。
小判抜き……紙袋本体に小判形の穴を空けて、持ち手にする加工方法です。紐を使わないため、シンプルかつ、少し変わった紙袋を製作することができます。
デザインの入稿形式は?
紙袋印刷における入稿形式は、印刷会社によって異なりますが、おおむね以下のようなものがあります。
PDF入稿……最も一般的で、データ入稿において主要な形式です。印刷会社の環境にかかわらずデータを正確に表示できるため、トンボ線(裁ち落としライン)なども含めることができます。
AI(Adobe Illustrator)入稿……Illustratorで作成されたデータ形式です。拡大・縮小を行なっても画質の劣化がなく、高い品質を保つことができます。データを入稿する前に、テキストデータのアウトライン化(平面図形に変換)とリンク画像の埋め込みが必要です。
EPS入稿……高品質の印刷に適した画像ファイル形式です。さまざまなソフトで編集することができますが、テキストや画像など多くの情報を含むため、データ容量が大きくなりがちです。
PSD(Adobe Photoshop)入稿……レイヤーやパスといった編集情報も保存できる画像ファイル形式です。鮮明な画像や複雑なデザインの印刷物に使われていますが、解像度が低いと粗くぼやけた印象になるため注意が必要です。
Microsoft Office形式(Word、Excel、Power Point)……ビジネス用アプリケーションソフトで入稿することも可能です。ただし、環境によってレイアウトが変わってしまうことが多いため、PDF形式に変換して入稿することをおすすめします。
画像ファイル形式(JPEG、PNGなど)……よく見かける画像データで印刷することも可能です。ただし、画像の解像度が低いと画質が低下し、色の再現性も低下するため、推奨していません。
印刷会社の多くが解像度、カラー設定(CMYK)、トンボ線の有無といった入稿時の規定を定めています。データに不備があるとそのまま印刷されてしまうため、しっかり確認しておきましょう。
まとめ
今回は、紙袋の製作における基本構造や印刷方法について説明しました。紙袋を製作するには、素材選びから印刷方法、デザインの入稿形式まで、さまざまなことに注意しなければなりません。プロモーション効果を最大限に高めるためにも、制作会社・印刷会社とやり取りしながら進めましょう。お客さまの目的に沿いながら、丁寧に進行させていただきますので、効果的な紙袋を作りたい方は、ぜひCCG HONANDOにお声がけください。
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