中綴じとは?ページ数の少ない冊子印刷に最適な製本方法
一枚一枚の印刷物を冊子に仕上げる製本にはいくつもの種類があります。今回クローズアップする「中綴じ」は、週刊誌や情報誌などによく使われ、皆さんにとても馴染みがある製本方法です。そこで、中綴じのメリットやデメリットをはじめ、冊子を印刷する時に役立つ情報をお届けします。
2024.07.01 印刷について
パンフレットとは、会社案内や製品・サービスの宣伝、イベント告知のために利用されている印刷物です。パンフレットは、Webサイトとは違って手元で読むため、伝えたい内容や魅力を効果的に表現することができる重要なツールです。商品は似ていても、パンフレットの見せ方次第で与える印象を大きく変えることができるため、さまざまなビジネスシーンで使われています。今回はパンフレットの種類を解説しながら、パンフレット制作会社に依頼する際に役立つページ数の相場や、変わったデザインのパンフレットの作り方などを紹介します。
〈 INDEX 〉パンフレットを制作する際に押さえておきたいのが、どんな形式・種類のパンフレットにするのかということ。盛り込みたい情報量や、使用する目的・用途に合った形式・種類を採用することで、パンフレットの訴求効果を高めることができます。ここでは、もっとも多く使われる3つの形式・種類を紹介します。
「中綴じ」とは、表紙外側の中央部分を2箇所ほど針金(ホチキス)で留めた製本方法で、ページ数の少ない雑誌やカタログに向いています。中綴じのメリットは、ページを開きやすいこと。パンフレットのノド(根元)まで開いて見せることができるため、見開き(2ページ)全体を使った自由度の高いレイアウトが可能です。例えば写真を見開きいっぱいに使用することで、よりインパクトのある誌面にすることができますし、ページをまたいだデザインにすることで、読み手の視線の流れをコントロールすることもできます。ただし、針金で留めるという製本の仕様上、どうしても強度が低くなってしまいます。まれにパンフレットを使い回していると紙が抜け落ちてしまうことがあります。
一枚一枚の印刷物を冊子に仕上げる製本にはいくつもの種類があります。今回クローズアップする「中綴じ」は、週刊誌や情報誌などによく使われ、皆さんにとても馴染みがある製本方法です。そこで、中綴じのメリットやデメリットをはじめ、冊子を印刷する時に役立つ情報をお届けします。
1枚の用紙に折加工製法を施した印刷物を「リーフレット」と呼びます。折り方によってページの区切りをつけることができ、コンパクトでありながら多くの情報を掲載できるというメリットがあります。情報量が多すぎる印刷物には向きませんが、手になじんで持ち歩きしやすく、シンプルに情報を伝えることができます。紙の真ん中で1回折る「2つ折り」や、3等分に折る「巻き3つ折り」、観音開きのように開くことができる「観音折り」など、用途に応じた折り方のバリエーションがあります。
「リーフレット」とは、会社案内や学校案内、コンサートや舞台の公演プログラム、イベント告知のための冊子などに用いられている印刷物の形態です。今回は、普段なにげなく目にしているリーフレットについて詳しく解説します。
ポケットフォルダー(ポケットファイル)は、ポケットが付いたフォルダー形式のパンフレットのことで、パンフレット内にチラシや名刺を収納できるという特徴があります。中綴じよりもコストはかかりますが、ポケットに差し込む資料を柔軟に差し替えることができ、増刷時の手間やコストを減らせる場合があります。定期的に更新が必要な料金案内や拠点紹介などの資料が多い場合は、ポケットフォルダーをおすすめします。ただし、A4サイズの資料をポケットに入れる場合は、フォルダーのサイズはA4より少し大きいサイズにする必要があります。
会社案内やサービス案内パンフレットは、第一印象を決める重要な印刷物。より効果的なパンフレットにするためにも、制作する際はパンフレット制作会社に依頼することをおすすめします。ここでは、印刷会社・デザイン会社・広告代理店の3種類の制作会社を紹介します。どのタイプの制作会社に依頼するかによって、品質や提供するサービス内容は異なるため、それぞれの特徴やメリット・デメリットを把握しておきましょう。
印刷会社は、その名の通り印刷工程を専門にしているため、パンフレットの制作から印刷、製本、加工まで一貫して対応できる強みがあります。パンフレット制作のノウハウが豊富で、高品質な印刷物を短期間・低コストで制作できる点がメリットです。印刷会社は「印刷のコストを安く抑えたい」「印刷品質を重視したい」「大量印刷したい」という要望にも柔軟に応えることができますが、デザイン機能を持たない印刷会社も多く、その場合は、依頼する際にデザインデータを用意する必要があります。デザインを外部に発注する際は、デザイン費がかかるため注意が必要です。
デザイン会社に依頼する最大のメリットは、高いクオリティのパンフレットに仕上がる点です。専門のデザイナーがデザインを手がけるため、ほかのパンフレットにない独自性や訴求力のある見せ方などが期待できます。ただし、ひと言で「デザイン会社」といっても価価格設定はさまざまで、格安のデザイン会社だとデザインのテンプレートを使い回していたり、印刷品質を度外視したデザインを上げてくることもあるため、依頼する前に制作実績を確認して、仕事の丁寧さやデザイン力を見極めましょう。
広告代理店にパンフレット制作を依頼するメリットは、総合的なマーケティング支援が受けられる点です。パンフレットだけでなく、ほかの広告媒体やプロモーション活動などと連携した支援が期待できます。パンフレットの仕様・企画・デザインなど総合的な提案をしてくれるので、よりターゲット層に響く可能性が高まります。ただし、広告代理店の多くはデザインや印刷を外注しており、コストが高くなったり、急な変更などのスピーディーな対応が難しくなることもあります。
パンフレットを制作する際に、「何ページにするのがよいのだろう」と悩んだことがある人も多いと思います。パンフレットのページ数は、掲載したい情報量や配布方法によって異なりますが、パンフレットに適したページ数というものがあります。パンフレット制作会社に発注する際に役立つので、きちんと押さえておきましょう。
結論からいうと、パンフレットのページ数の相場は、A4サイズで8ページから16ページ程度が一般的です。この範囲内であれば、必要な情報をバランスよく配置でき、見やすく読みやすい仕上がりになります。パンフレットと似た言葉にリーフレットやブックレットというものがありますが、その違いも押さえておきましょう。 パンフレットは、8~16ページ程度の冊子形式の印刷物で、企業や製品・サービスの魅力や実績コンパクトにまとめたものです。ページ数が多いほど、より詳細な情報を発信できるとともに、信頼性や企業のブランドイメージを向上させる効果が期待できます。 リーフレットとは、1枚の紙を折りたたんで使う形式の印刷物で、前述したように2つ折り、3つ折り、4つ折りなどさまざまな折り方があります。コンパクトに折りたためるのでポケットやバッグに収まりやすく、設置場所にも広いスペースを必要としないので、配布するにも便利です。イベント案内やキャンペーン告知など、簡単な情報を短期間で発信するのに適しています。 ブックレットとは、20ページ以上の冊子形式の印刷物を指すことが多く、パンフレットよりもさらに詳細な情報を盛り込むことができるというメリットがあります。ブックレットは製品マニュアルやカタログ、社内報などで使用されています。ページ数が多くなると内容は充実しますが、読みにくさが増すというデメリットがあります。インデックスをつけるなどして、必要な情報にアクセスできる工夫を施しましょう。 パンフレットのページ数は、目的や伝えたい情報量に応じて適切に選ぶことが重要です。特に中綴じの場合、表紙を含む総ページ数は4の倍数とでなければ製本できないため、4の倍数ページにならない場合は無線綴じに変更するか、コンテンツを追加しなければなりません。会社や製品・サービスの魅力を最大限に引き出すために、用途に合わせたページ数を設定しましょう。
パンフレットのページ数の数え方は、書籍などのように本文が始まるところから1ページとカウントするのではなく、表紙から1ページ目としてカウントします。つまり、表表紙・裏表紙で2ページ分になるため、8ページのパンフレットを制作する場合は、本文が6ページになります。この数え方はパンフレットの構成やデザインを考える上で基本となり、デザイン会社や印刷会社とやりとりする際に必要になるため、理解しておきましょう。
ほかとは違う印象に残るパンフレットを制作したいという方も多いのではないでしょうか。そんな時は用紙や印刷技術などを工夫することで、個性的で魅力的なパンフレットを制作することができます。
パンフレットに使う用紙を特殊な用紙にすることで、手に取ったときの質感や見た目の印象を変えることができます。例えば、強度のある厚紙を用いれば高級感が出ますし、和紙やクラフト紙を用いると手触わり感が出ます。色のついている用紙を使うことで、よりインパクトのある誌面にできるでしょう。表紙に使用する用紙を本文より少し厚めにすると重厚感が増すのでおすすめします。
紙自体に繊維が入っていたり、キラキラとしたラメが入っていたりする紙のことを特殊紙と呼びます。効果的に使うことでインパクトのある紙製品を作ることができます。今回は特殊紙を取り上げ、その種類や使用するメリット・デメリット、特殊紙におすすめの用途・紙製品を解説します。
特殊な印刷技術を取り入れることで、パンフレットに視覚的なインパクトや高級感をもたらすことができます。例えば、部分的に光沢を施して注目ポイントを際立たせるニス加工や、紙の表面をフィルムでコーティングして強度を上げるPP加工、金や銀などの金属箔を使って文字や図柄を豪華に装飾する箔押し加工、デザインを浮き上がらせて立体感を持たせ、触覚的なアクセントを加えるエンボス加工などがあります。これらの特殊技術を駆使することで、独自性の高いパンフレットを制作できます。
パンフレットのサイズはA4やB5サイズが一般的ですが、規格外の形状に変えることで視覚的なインパクトが増し、手に取ってもらいやすくなります。例えば三角形や円にしたり、しかけ絵本にしたりというように、自由な発想でデザインすることも可能。製品やサービス、キャラクターに関連した形状にすることで、イメージがダイレクトに伝わるでしょう。また、変形パンフレットは記憶に残りやすく、ブランディング効果も高まります。コストはかかりますが、見る人の興味を引き、強い印象を残したいという方は変わった形状のパンフレットをおすすめします。
製本方法を工夫することで、ひと味違ったパンフレットを制作することができます。例えばページに穴をあけて、ネジ(スクリュー)でビス止めを行なうスクリューバインド製本。ページの追加や差し替えが容易になるので、頻繁に内容を更新する資料に最適です。見た目も高級感があります。似たような製本方法に、ページに穴を開けてリング状の綴じ具で綴じるリングバインド製本があります。こちらもページの追加や削除が容易なほか、ページを完全に平らに開くことができるので、見やすさや使いやすさに優れています。ほかには、紙の端を糸で綴じる昔ながらの製本方法・和綴じがあります。和紙調の紙を組み合わせることにより、古風で高級感のある雰囲気を出すこともできます。
「何か変わった仕様にしてみたい」「人目につくパンフレットを作りたい」という方も多いと思います。変わったデザインのパンフレットには、通常のパンフレットにはないメリットがたくさんあります。以下にそのメリットを詳しく解説します。
変わったデザインのパンフレットは、そのオリジナリティから受け取った人の記憶に強く残ります。目を引くデザインや特殊な形状を採用することで見た目からアピールできますし、質感・手触わり感のある用紙や特殊印刷・加工を施すことで、五感に訴えることも可能です。印象的なパンフレットは何度も手に取ってもらえたり、独創性を評価してもらえたりする可能性が高まります。
パンフレットは、ほかの企業や製品と差別化するための強力なツールです。個性的なデザインや特殊印刷・加工を施すことによって、ブランド・商品の独自性を強調し、競合他社との差別化を図ることができます。たとえ同じ製品・サービスでも、パンフレットの見せ方やデザイン次第で、与える印象を大きく変えることができます。
変わったデザインのパンフレットを活用することで、市場での競争力が向上します。数多くの印刷物があふれているなかで、人の目に留まることは簡単ではありません。ユニークなパンフレットは人からの注目を集めやすく、その意味でほかのパンフレットよりも一歩リードしているといえるでしょう。
ここまで解説してきたように、変わったデザインのパンフレットは人の記憶や印象に残りやすいというメリットがありますが、一方でデメリットもあります。変わったパンフレットを制作する際に注意すべき点を紹介します。
変わったデザインのパンフレットを制作するデメリットは、何よりもコストが高くかかること。特殊な用紙は一般的なコピー用紙と比べて数倍かかることもありますし、加工が特殊になるほど加工費は増えてしまいます。パンフレットを通して伝えたいことの優先順位を慎重に検討しながら、予算内で価値を最大限発揮する方法を選びましょう。CCG HONANDOではお客さまのご要望に合わせて、コストを抑えられる用紙や印刷・加工方法を提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。
変わったデザインのパンフレットは、通常のパンフレットと比べて制作期間が必要です。形状を変えたり、特殊な加工を施すほどに必要な工程が増え、納品までの日数が延びてしまいます。完成イメージのミスマッチを防ぐために、本番の色の出方を確認する「色校正」などの工程も必要になるので、余裕を持ったスケジュールを組むようにしましょう。
CCG HONANDOが制作するパンフレットの多くは、中綴じ製本か折加工製法を採用していますが、ポケットファイルと差し込み用のペラを同時に制作したり、中綴じ製本とポケットフォルダーを組み合わせて、提案資料を挟み込めるパンフレットの制作実績もあります。CCGグループの会社案内パンフレットでは、きめ細かく手触わりのいい用紙「OKマシュマロCoC」を用い、表紙のCCGロゴをエンボス加工で浮き出上がらせて、「アイレット綴じ」といわれる珍しい綴じ方を採用するなど、細部までこだわって制作しました。ご興味のある方はお問い合わせください。
今回はパンフレット制作の知識として、パンフレットの形式や制作会社の種類、変わったデザインのパンフレットの作り方を紹介しました。変わったデザインや特殊な印刷・加工方法を取り入れることで、他社との差別化を図り、会社や商品・サービスを魅力的に紹介することができます。効果的なパンフレットを作りたいという方は、ぜひCCG HONANDOへご相談ください。
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