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2022.09.30

カーボン紙の使い方は?片面・両面タイプについても解説

カーボン紙の使い方は?片面・両面タイプについても解説

注文書・伝票・領収書・契約書などの事務手続きに使われる「カーボン紙」。見た目は普通の用紙なのに、ボールペンなどで上から書くと、書いた文字が下まで複写される仕組みに疑問を抱く方も多いと思います。今回はカーボン紙を取り上げ、その使い方や文字が複写される仕組みを解説。カーボン紙の種類や片面・両面タイプの違いについても紹介します。

INDEX
カーボン紙とは
複写用紙(ノーカーボン紙)で字が写る仕組み・理由は?
カーボン紙の種類
カーボン紙のタイプをチェック
カーボン紙のメリット・デメリット
カーボン紙はSDGsの推進によって今後なくなる?
カーボン紙の代用方法は?
CCG HONANDOは環境にやさしい用紙をご提案

カーボン紙とは

カーボン紙は複写紙や炭酸紙とも呼ばれ、用紙に書いた文字が下の紙に複写される用紙のこと。カーボンブラックと呼ばれる染料を油や蝋などに混ぜて、紙の片面、もしくは両面に塗布して製造します。カーボン紙の使い方は簡単で、紙と紙の間に挟んで複写するだけです。現在もさまざまなメーカーから販売されており、企業の請求書や納品書、宅配便の伝票、保険の申込書の作成などで広く使われています。下に置く紙に制限がなく、どのような紙にも複写できますが、インキが手につきやすいというデメリットもあります。

ノーカーボン紙との違い

ノーカーボン紙は、その名の通りカーボンを使用していない複写用紙のことです。上用紙、中用紙、下用紙を重ね、筆圧や印字圧を加えることで複写することから、感圧紙とも呼ばれています。カーボン紙とノーカーボン紙の最大の違いは、用紙単体で複写できるかどうか。ノーカーボン紙はカーボン紙と違って、書くたびに紙を挟む必要がなく、それ自体で複写することができます。インキで手や書類を汚す心配もなく、使い勝手のよいノーカーボン紙ですが、直射日光や高温多湿に弱く、長期保存したい書類などには向いていません。

複写用紙(ノーカーボン紙)で字が写る仕組み・理由は?

ノーカーボン紙が字を写す理由は、化学反応によるものです。用紙の裏面にマイクロカプセルがついており、筆圧を加えることによってカプセルがつぶれ、中に入っていた無色インキがしみ出します。しみ出したインキと下の紙の発色剤が化学反応を起こして発色するという仕組みです。上用紙だけではなく、中用紙、下用紙と組み合わせることで発色するため、ノーカーボン紙と普通用紙を重ねても複写はされません。市販のノーカーボン紙を使えば、自宅のプリンターでも申込書などの印刷物を作ることができます。

カーボン紙の種類

ひと言で「カーボン紙」といっても、さまざまな種類のカーボン紙があります。それぞれの特徴を知って、用途や目的に合ったカーボン紙を選ぶことが大切です。ここではカーボン紙のなかから、代表的なプラスチックカーボンと蝋(ワックス)カーボンをピックアップ。用紙選びの参考にしましょう。

カーボン紙の種類①プラスチックカーボン

事務作業などでよく使用されるのが、プラスチックカーボンです。原紙に塗布されたプラスチック層にインキをしみ込ませているため、手で触っても汚れないというメリットがあります。比較的耐久性が高く、くり返し鮮明な複写が可能。片面だけにインクをしみ込ませた片面筆記タイプと、両面にインクをしみ込ませた両面筆記タイプが販売されています。

カーボン紙の種類②蝋(ワックス)カーボン

蝋カーボン紙は、着色剤を油や蝋などと混ぜ合わせて練り、薄い紙(カーボン原紙)に塗布したものです。カーボン紙の原点とも言われ、伝票などの転写や、版画、絵画制作にも用いられています。トレースする際は、転写したい版の面と着色剤が塗布されたカーボン用紙の面を合わせます。その上から下絵を置いて線をなぞっていくと転写されるという仕組みです。カラーは黒・青・赤の3色が主流です。

カーボン紙のタイプをチェック

カーボン紙には片面複写と両面複写の2タイプがあります。タイプによってカラーのラインナップも異なり、転写したい用紙に合ったカーボン紙を使用することで、より思い通りの転写ができるようになります。ここではタイプ別に押さえておくべきポイントを解説。カーボン紙を購入する際の参考にしてください。

カーボン紙のタイプ①片面複写タイプ

片面複写タイプは、用紙の片面のみにカーボンが付着しています。主に事務用や絵画・工芸用に使用します。「片面筆記用」「片面携帯用」と表示されている商品が片面複写タイプで、特別な理由がない限り、片面複写タイプで十分作業が可能です。

カーボン紙のタイプ②両面複写タイプ

両面複写タイプは、用紙の表面と裏面にカーボンが付いています。片面複写タイプと同様に、事務用や工芸用に使用されていますが、手芸で2つの生地に同じ図案の印をつけたい時に重宝します。こちらも「両面筆記用」「両面携帯用」と表示されています。片面複写タイプよりもくっきりと鮮明に転写でき、また耐久性にも優れています。カラーバリエーションも豊富なので、生地に合わせて使い分けることができます。

カーボン紙のメリット・デメリット

カーボン紙の歴史は古く、コピー機が誕生する前は、複写する手段として重宝されていました。現在は事務や工芸、手芸などでの使い方の幅も広がっています。ここでは、使い方によって見えてくるカーボン紙のメリット・デメリットをご紹介します。

カーボン紙のメリット

「カーボン紙」と言えば、黒色や青色のものを想像する方が多いと思います。しかしながら、工芸や版画などで使用する場合、白い素材(紙)ばかりに転写するとは限りません。黒い用紙や濃い色の用紙に複写する時に便利なのが、白色のカーボン紙です。商品数自体が少なく、取り扱う店舗も多くありませんが、頻繁に使う方は、揃えておくといざという時に役立ちます。また、カーボン紙のサイズはA4が一般的ですが、なかにはB4やA3のカーボン紙も。大きいサイズが必要な場合は、折りたたんであるタイプを選ぶと持ち運びに便利です。

カーボン紙のデメリット

複写する際に書き間違いをしてしまい、消したいと思ったことの一度や二度はあるはずです。残念ながらカーボン紙で複写した線や文字をきれいに消す方法はありません。というのも、カーボン紙を用いた申込書や契約書において、簡単に消すことができては意味がないからです。消しゴムを使う、熱を加えるといった方法を見かけますが、複写した素材を痛めることになるので、あまりおすすめはできません。

カーボン紙はSDGsの推進によって今後なくなる?

持続可能な社会を目指すために、企業の間でSDGsへの関心が高まっています。なかでも、紙のリサイクルは早くから取り入れられてきた活動のひとつ。しかしながら、カーボン紙はリサイクルできません。これまで解説してきたように、カーボン紙には特殊な染料が塗布されているため、古紙回収の禁忌品として扱われてしまうのです。環境に対する意識が高まる現代において、使用シーンが減ってくるのではないかと言われています。

カーボン紙の代用方法は?

カーボン紙が手元にない時の複写方法としておすすめしたいのが、自作カーボン紙。作り方は簡単で、コピー用紙を鉛筆かクレヨンで真っ黒に塗りつぶし、塗りつぶした面を下にして、原本と複写させる紙に挟んで書き出せば完成です。カーボン紙と違って、鉛筆の粉がついているので複写した線は消しゴムで消すこともできて便利です。コピー用紙よりも、グラシン紙という表面がツルツルした半透明な用紙を使うと、よりくっきりとした線が出るようになります。

CCG HONANDOは環境にやさしい用紙をご提案

CCG HONANDOは、印刷サービス企業として、2010年より「エコアクション21」を通じた環境活動を行ない、より良い環境づくりに貢献しています。例えば、環境に配慮したFSCやバナナペーパー、レイクパピルスなどのエコな用紙を多数ご用意。有害物質を含む排水や廃液を出さない水なし印刷も導入しています。環境にやさしい用紙と印刷方法で、お客様のご要望に合ったベストな印刷をご提案いたします。

今注目を集める「エコアクション21」とは?メリットや取得方法を解説 ~ セミナーレポート(前編)~

CCG HONANDOは「エコアクション21」に取り組む企業のひとつとして、『小さな企業にもできたエコなアクション』と題して講演をさせていただきました。前編では、「エコアクション」が注目されている理由、認証・登録を受けるまでの流れなどを解説。そして、CCG HONANDOと「エコアクション21」との出会い、取り組みを進めるうえで大切にしていることをご紹介します。

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