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2022.12.01

OPニス加工とは?その特徴や加工の種類を解説

印刷を依頼する際に、加工オプションを検討している方も多いと思います。今回紹介するのは「OPニス加工」。“ニス”というと、木材用塗料のツヤツヤの透明な塗膜を想像する方もいるでしょう。印刷におけるニスにはいくつかの種類があり、ツヤツヤしたものはもちろん、光沢を抑えたマット調のものもあります。そんなOPニスを取り上げて、OPニス加工の特徴・種類について解説します。

INDEX
OPニス加工とは
通常印刷用インキとの違いは
OPニス加工の特徴
OPニス加工の種類
OPニス加工に関するよくある質問
CCG HONANDOのOPニス加工の事例
まとめ

OPニス加工とは

OPニス加工とは、「オーバープリントニス」の略です。印刷物の表面にニスを引き、コーティングすることによって裏移りや色落ちを防ぐ加工方法です。OPニス加工には、光沢感のあるグロスニスと、光沢を抑えたマットニスの2種類があります。前者は艶やかな仕上がりになり、後者は落ち着いた高級感のある仕上がりになります。どちらもインキ量の多い印刷物に向いており、主にポスターやポケットファイルに多く利用される加工方法です。

通常印刷用インキとの違いは

印刷で使われるインキの種類はさまざまで、印刷用紙(素材)や印刷方法、機械、加工の有無などによって、適したインキを選択します。ここでは代表的な印刷用インキの特徴を紹介しながら、どのような製品に印刷されているのかを見ていきましょう。

UVインキ

UVインキとは、UV光(紫外線)を照射することで瞬時に硬化・乾燥させ、表面に強固なインキ皮膜を形成するインキのことです。インキの乾燥速度が早いため、印刷の作業効率を大幅に上げることができます。また、UVインキには乾燥促進剤となる有機溶剤が含まれていないため、人体・環境にやさしいインキとしても知られています。

グラビアインキ

グラビアインキは、凹版印刷のひとつ・グラビア印刷で使われているインキです。濃度表現を得意としており、写真画像の再現性の高さに優れています。主に写真集や美術書などの繊細な写真を印刷するのに使われています。ほかにも菓子袋等の食品包装用フィルム、家具、建材壁紙、自動車の内装、携帯電話など、さまざまなシーンで用いられている印刷方法です。

オフセットインキ

オフセットインキは平版インキとも呼ばれ、オフセット印刷で使用される油性インキのことです。版につけたインキをブランケット胴に転写し、紙に転移する印刷方式で、ポスター、カタログ、雑誌、チラシ、書籍、カレンダー、教科書などの印刷に使われています。紙幣の印刷では平版印刷と凹版印刷の両方が用いられており、偽造防止と精度向上の一助を担っています。

スクリーンインキ

スクリーンインキは、スクリーン印刷に用いるインキのことです。細かい網目(メッシュ版)を使用する孔版印刷の際に用いられています。スクリーン印刷の特徴はさまざまな素材に印刷できるところ。紙だけではなく、金属やガラス、プラスチックや布にも印刷することが可能です。また立体的な素材にも印刷できるため、自動車パネルなどの車両内部部品、半導体パッケージなどの電子部品、コップやボトルなどの壊れやすいものにも使用されています。

OPニス加工の特徴

OPニス加工はラミネート加工やPP加工と比べると、光沢はそれほど強くありません。しかしながら、印刷と同時に加工できるためコストパフォーマンスに優れ、高級カタログ、本の表紙、表紙カバー、パッケージ、ラベルなど幅広く使用されています。ここではOPニス加工の特徴や効果を詳しく見ていきましょう。

特徴①背割れを防止できる

背割れとは折り曲げた際に印刷面がはがれ、ひび割れのようになってしまう現象のことです。これは折り目部分の用紙表面の繊維が、伸びて裂けることで起こります。紙の色が出てしまうと割れが目立ちますが、OPニスを引くことで印刷面を保護し、背割れを防ぐことができます。そのため、OPニスは背表紙の背割れ防止に多く利用されています。

特徴②PP加工に近い光沢感を表現できる

印刷物を摩擦や傷から保護する加工のひとつにPP加工があります。これは用紙の表面にPP(ポリプロピレン)フィルムをコーティングすることで、光沢感と高級感を出す加工方法です。しかしながら、PP加工は原料費が高く、コストパフォーマンがよいとは言えません。OPニス加工はPP加工よりも安価でありながら、それに近い光沢を再現でき、また指紋の跡が目立たないことから多くの印刷物で使われています。

特徴③凹凸のある質感も表現できる

印象に残る印刷物を作りたい、目立つパンフレットを作りたいという方におすすめなのが「擬似エンボス加工」。これは、4色カラーの印刷上にOPニス、光沢UVニスという2種類の性質が異なるニスを引くことで、凹凸のあるザラザラとした質感を持たせる加工のことをいいます。独特な立体感と高級感のある光沢が特徴で、エンボス加工と比べて低コストで印刷物に奥行きと深みを与えることができます。

OPニス加工の種類

ひと言で「OPニス加工」といっても、印刷物の全面に施すのか、ある絵柄にのみ施すのかによって仕上がりの印象は変わります。イメージ通りの印刷物にするためにも、また表現の幅を広げるためにもニス加工の種類を確認しておきましょう。

ウェット方式

ウェット方式は、インキが乾いていない状態でニス引きを行う加工方法です。通常4色印刷の場合は5色以上の印刷機を用い、5色目のインキつぼ(印刷機のインキを入れる場所)にニスを入れて印刷面に塗布します。印刷直後にニスを引くため、インキが乾きにくい用紙を使用する際の裏移りや擦れなどを防ぐことができます。

ドライ方式

ドライ方式は、印刷面が完全に乾いた状態でニスを引く加工方法です。ウェット方式では5色目のインキつぼにニスを入れますが、4色以下の印刷機しかない場合は必然的にドライ方式を選ぶことになります。完全にインキが乾くのを待つ必要があるため、ウェット方式と比べると作業効率は劣ります。

全面加工

印刷面が濃い色(ベタ面)の場合、色移りや裏移りが発生してしまったり、キズが目立ってしまったりする危険性があります。そんなときは全面にOPニスを引いて印刷物を保護。全面にニスを引くため、やや割高になってしまいますが、印刷物の耐摩耗性はアップします。長く使用する印刷物などにはおすすめです。

部分加工

全面加工が印刷面全面にニス引きを行なうのに対して、部分加工は特定の範囲にニス引きを行ないます。例えば、写真やイラストなどのスポットにコーティングをすることで、メリハリが生まれ、立体感ある表現が可能になります。明るい色や白地の用紙、マット紙や上質紙への効果は薄いものの、全面加工と比べて安価に加工できるため、デザインによってはより印象的な印刷物に仕上げることができます。

OPニス加工に関するよくある質問

ここまでOPニス加工の特徴・種類について説明してきました。ここではOPニスに関して、CCG HONANDOに寄せられる質問にお答えします。OPニス加工をご検討の方はぜひチェックしてください。

OPニス加工した紙はリサイクルできる?

OPニス加工の印刷物はそのままリサイクルすることができます。というのも、ニスに使用される原材料はほとんどが樹脂だからです。一般社団法人日本印刷産業連合会が設けている古紙リサイクルの適正ランクでも、ニス引き加工された紙の古紙リサイクル適正ランクはAランクとなっており、さまざまな用途の紙に再利用可能です。一方で、PP加工はポリプロピレンと印刷用紙を分別する必要があります。ニス引きは環境にやさしい表面加工といえるでしょう。

OPニス加工した紙の耐水性や耐久性は?

OPニス加工にはキズや汚れ防止の効果がありますが、耐水性や耐久性はありません。耐水性や耐久性等を求める場合は、PP加工を選ぶことをおすすめします。耐水性や耐久性の観点でいえば、PP加工に分がありますが、OPニスはPP加工よりも安価、かつ短納期にも対応しています。コストや納期を重視する方はOPニス加工を選ぶのがよいでしょう。

CCG HONANDOのOPニス加工の事例

CCG HONANDOでもOPニスは日常的に使用する加工方法です。特にベタ面の多い会社案内やパンフレットでは、こちらからニス引きをご提案しております。また、HONANDOは抗菌ニス加工にも対応可能です。その加工方法を活用して、ノベルティ製品の抗菌うちわを作成しました。抗菌製品技術協議会認証のSIAAマークを印刷することが可能で、見た目にもわかりやすく抗菌効果を訴求することができます。ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

まとめ

今回OPニスに焦点を当てて解説しました。ニスの役割としては、光沢(ツヤ)を出すよりも表面を保護するとお考えいただいた方がよいと思います。というのも、長期的な耐久性の観点でいうと、直接ポリプロピレンを貼るPP加工には劣るからです。しかしながら、OPニスは通常の印刷機で、かつ製造スケジュールを伸ばすことなく安価に製品の表面を保護することができます。印刷物のクオリティにもこだわりたいが、コストも重視したいという方には、最適な加工方法といえるでしょう。

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