よりよい学校新聞を作るには?印刷時のポイントや注意点を解説
児童・生徒、保護者、地域の方々などへ、学校からのお知らせを伝える役割を持つ学校新聞。コミュケーションツールのひとつとして多くの学校が取り入れていますが、先生や保護者が忙しいなか定期的に制作するのは骨の折れる作業です。今回はそんな学校新聞について、制作時のポイントや注意点を詳しく解説します。
2022.09.30
印刷物を発注する際、「用紙選び」で迷う方も多いのではないでしょうか。印刷用紙にはさまざまな種類があり、用紙によって特徴も異なるため、用途に合った用紙を選ぶことが大切です。今回は、数ある用紙のなかで、最もポピュラーな「上質紙」をピックアップ。上質紙の特徴や他の用紙との違い、上質紙を使用した印刷物の事例について詳しく解説していきます。
INDEX上質紙とは、表面に塗料が塗られていない、光沢やツヤの少ない用紙のこと。コート紙やマット紙のようにコーティング加工されていないため、筆記性や可読性に優れ、ノート、プリント、書類、名刺など、私たちの身の回りにあるさまざまな印刷物に使われています。テキストや書籍といった文字中心の印刷物、何度もページをめくる機会の多い印刷物に適した用紙といえます。
上質紙は化学パルプ100%で作られているため、コシがあって破れにくいという特徴があります。また、表面が塗工されていないため、光沢やツヤが少なく、コート紙やマット紙と比べて落ち着いた雰囲気に仕上がります。パルプの質感がそのまま出ており、さらりとした手触りとめくり心地も上質紙の特徴といえるでしょう。上質紙は白色度が高い用紙ですが、あらかじめ色を入れた「色上質紙」もあります。どちらも筆記性が高く、目に優しいことから、書き込みを行なうノートやメモ帳、書籍の本文用紙として選ばれています。
前述のとおり、上質紙は化学パルプを100%使用して製造された用紙です。化学パルプは、原料の違いで木材パルプ、非木材パルプ、古紙パルプに分けられますが、上質紙に使われるのは木材を原料とした「木材パルプ」。近年は、環境への配慮から木材を使わない非木材パルプ、古紙を使った古紙パルプも注目されています。古紙パルプを使った上質紙は「再生上質紙」と呼ばれており、上質紙と比べて白色度が低いものの、上質紙よりも落ち着いた色合いに仕上がります。
上質紙は印刷用紙のなかで最も安価、かつ入手しやすいことから、文字の多い冊子やページ数の多い冊子に広く使われています。例えば、論文集、資料集、マニュアル、テキスト、報告書、計画書、議案書、書籍の本文、申込用紙、ハガキといった筆記性を生かした印刷物を作る場合は、上質紙が候補に挙がるでしょう。シーンや印刷環境を選ばずに、コストを重視した普段使いに最適の用紙です。
ここまで上質紙の特徴や用途について解説してきましたが、上質紙の他にもさまざまな種類の用紙があり、それぞれ特徴や用途も異なります。ここでは、代表的な印刷用紙である普通紙(コピー用紙)やコート紙、マットコート紙を取り上げて、上質紙と比較していきます。それぞれの特徴を把握し、イメージ通りの印刷物を作成しましょう。
再生上質紙とは、古紙パルプを原料に作った上質紙のこと。一般的な上質紙と比べると白色度が低く、ややくすんだ風合いですが、廃棄する古紙を再利用しているため、環境にやさしい用紙といえます。環境負荷低減の観点からその使用が推奨され、広く普及しているものの、古紙不足であること、古紙回収のコストが上乗せされていることから割高になりがちです。筆記性に優れており、配布資料などの文字を書き込むための印刷物に適しています。
普通紙とは、コピー機やプリンターなどで幅広く使われる用紙のこと。汎用性が高く、リーズナブルなことから、大量にコピー・印刷されるビジネスの現場で用いられています。普通紙と上質紙に共通している点は、どちらも表面がコーティングされていない用紙(非塗工紙)であることです。普通紙はプレゼン資料や会議の資料などに適している一方で、上質紙と比べると紙のコシや強度が低く、品質自体もさほど高くありません。仕上がりを重視する場合は、上質紙を選ぶことをおすすめします。
コート紙とは、上質紙などの表面に「コート剤(顔料)」と呼ばれる塗料をつけて、均一に表面加工したツヤのある印刷用紙のこと。上質紙と並ぶほどポピュラーな用紙ですが、上質紙にはないツルツルした手触りと光沢感のある見た目が特徴です。商業印刷の幅広いシーンで使われており、広告のチラシ、雑誌の表紙やグラビアページ、アルバム、カタログ、パンフレットなど、写真や色の再現性が求められるフルカラー印刷では定番の用紙です。
マットコート紙は、コート紙よりも光沢が抑えられた印刷用紙です。しっとりした質感となめらかな手触り感が特徴で、光沢が少ない分、コート紙よりも上品な印象に仕上がります。筆記性では上質紙に劣るものの、鉛筆やペンでの書き込みも可能。発色はコート紙に近いため、写真やイラストが色鮮やかに仕上がります。フルカラーの製品カタログやパンフレット、作品集などに適した用紙です。
ケント紙は、画用紙のような風合いを持ち、表面がなめらかで筆記性に優れた印刷用紙です。主に製図をする時やアニメ、ペーパークラフトを描く時に使われますが、その上品な質感から名刺やポストカード、DM、カレンダーの印刷にも使われています。インクがにじみにくく、発色にも優れているため、インクジェットプリンター用のケント紙を用いれば、家庭用のプリンターでも印刷できるでしょう。
家庭で出る古紙といえば、「新聞」「段ボール」「雑誌」「紙パック」「雑がみ」「禁忌品」の6種類です。リサイクルされた古紙は、種類によってそれぞれ異なる古紙製品に生まれ変わるため、「分別」が重要なポイントになってきます。それぞれの古紙が、どんな製品に生まれ変わるのかをまとめてみました。
CCG HONANDOでは、コストパフォーマンスの良さや汎用性の高さから、さまざまな印刷物に上質紙を使用しています。ひと言で「上質紙」といっても、銘柄や厚みによって印象は大きく変わります。ここでは、CCG HONANDOが手がけた製品のなかから、デザインペーパーと学校新聞の事例を紹介します。
デザインペーパーとは、100円均一ショップで販売されている商品で、文具コーナーやラッピングコーナーに置かれている折り紙サイズのかわいらしいペーパーです。折って遊ぶことはもちろん、小物やコスメをラッピングしたり、手帳やノートをデコレーションしたりするのに使えます。100円均一ショップで販売する商品ということもあり、価格をなるべく抑えて量産する必要がありました。そこで、安価でかつ折りやすく、適度なコシのある上質紙は最適な用紙でした。
専門学校様の案件で、学校新聞を作成しました。「新聞紙のようなカサカサした紙を使いたい」というご相談をいただき、当初、わら半紙や少し変わった特殊紙などを検討していましたが、最終的に決まったのはポピュラーな上質紙。紙の厚さをぐっと落とすだけで、当初の目的通り、カサカサとしたまるで新聞紙のような仕上がりを実現することができました。お客様にも気に入っていただけて、現在でも定期的に増刷いただいています。
児童・生徒、保護者、地域の方々などへ、学校からのお知らせを伝える役割を持つ学校新聞。コミュケーションツールのひとつとして多くの学校が取り入れていますが、先生や保護者が忙しいなか定期的に制作するのは骨の折れる作業です。今回はそんな学校新聞について、制作時のポイントや注意点を詳しく解説します。
CCG HONANDOでは、環境負荷低減への取り組みを積極的に行っております。印刷用紙の選択にはFSC®森林認証紙をはじめとした、環境に配慮したエコでサステナブルな用紙を積極的に提案しています。適切な森林管理を行なう業者や地域を支援することで、森林保全に貢献することにもなります。エネルギーと資材を必要とする私たちだからこそ、印刷業に携わる企業として、これからも時代に即した未来に恥じることのない取り組みを続けてまいります。
印刷における環境負荷低減の取り組みやエコ用紙に関する話題に、必ず登場するといっても過言ではない「FSC®森林認証紙」。どのような用紙かということだけではなく、世界の森林資源の現状についても理解を深めていただけると思います。
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