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2022.08.26

紙をゴミとして出す前に!リサイクルできる紙・できない紙の種類

紙をゴミとして出す前に!リサイクルできる紙・できない紙の種類

「サステナビリティ(持続性)」という言葉を目にする機会も多いと思います。サステナビリティへの取り組みは企業によって異なりますが、今回は、私たちにとってなくてはらない資源「紙」のリサイクルにフォーカスします。紙をリサイクルするメリット・デメリット、リサイクルの方法やリサイクルできない紙の種類などを解説します。

INDEX
なぜ紙をリサイクルするの?
紙をリサイクルするメリット・デメリットとは
紙をリサイクルする時の分別方法
紙がリサイクルされるまでの流れ
そのほかの古紙回収の方法
CCG HONANDOが推進する「環境にやさしい紙」
森林の未来を守るために、私たちができること

なぜ紙をリサイクルするの?

私たちが普段使う紙は、木から抽出する木材パルプと、家庭や企業などで一度使われた古紙から作られています。古紙ももとをたどれば木材であるため、紙を無駄遣いしないことは、貴重な森林資源を守ることにつながります。 使用済みの古紙を再利用することで資源の有効活用になりますし、新たに使用する木材パルプの量を抑制することで森林資源の保護・再生に貢献できます。また、紙を「ゴミ」として捨てるのではなく、「資源」としてリサイクルすることで、ゴミの減量化にも大きく役立つでしょう。

紙をリサイクルするメリット・デメリットとは

日本の古紙リサイクルは、利用率・回収率ともに世界でもトップクラスの水準にあります。その一方で、日本の紙消費量は海外と比べて高く、これまで以上に紙のリサイクルに関心を持って取り組んでいく必要があります。近年は人々の衛生意識の高まりから、ペーパータオルや使い捨てお手拭きなどの紙ゴミが増加するといった問題点も指摘されています。ここでは、紙をリサイクルする際に知っておきたい、メリットとデメリットについて解説します。

①紙をリサイクルするメリット

紙をリサイクルするメリットは、大きく3点あります。1つ目が「環境保全」です。今まで廃棄物として処理されていた紙を資源として有効利用することで、森林伐採を減らすことができます。その結果、二酸化炭素などの温室効果ガスの削減が期待できます。2つ目が「エネルギーの節約」です。先述したように紙の原料は木材です。木材から繊維を取り出し、最終的に紙として加工されるまでには多くの熱や電気を必要とします。古紙を使うと工程が短縮されるため、エネルギーの節約につながります。3つ目が「廃棄物処理のコスト削減」です。事業所から出るゴミにはOA用紙や新聞、段ボールなどの紙類が多く含まれています。紙を資源としてリサイクルすることで、可燃ゴミの減量、廃棄物処理コストを抑えることができます。

②紙をリサイクルするデメリット

紙をリサイクルするデメリットは、大きく2点あります。1つ目は「リサイクルできない紙がある」ことです。再生紙になる紙は全体の約65%といわれ、残りの35%は利用されていないという現状があります。例えば、牛乳パックや洗剤の箱などはリサイクルが困難な「難処理紙ゴミ」と呼ばれており、再生紙に変えるためには余分にコストがかかる場合も。2つ目は「品質の劣化」です。紙をリサイクルする副作用は、くり返しリサイクルすることで品質が劣下すること。再生紙を製造する際に新しい紙繊維を混ぜて劣化を抑えることもできますが、新しい紙繊維を100%使用した紙に比べると品質は落ちてしまいます。

紙をリサイクルする時の分別方法

家庭で出る古紙といえば、「新聞」「段ボール」「雑誌」「紙パック」「雑がみ」「禁忌品」の6種類です。リサイクルされた古紙は、種類によってそれぞれ異なる古紙製品に生まれ変わるため、「分別」が重要なポイントになってきます。それぞれの古紙が、どんな製品に生まれ変わるのかをまとめてみました。

①新聞・チラシ

読み終わった新聞と折り込みチラシは、もう一度新聞としてリサイクルされます。古紙として回収に出す際に気をつけたいのが、新聞の状態。カラー印刷された新聞はリサイクルできますが、食べ物の油や残りかすが付着していたり、墨が付着している場合はリサイクルできません。また、一部の地域では折り込みチラシを分ける場合もあるので、お住まいの自治体に確認しましょう。

②雑誌・書籍

雑誌・書籍は、雑誌、書籍、段ボール箱、封筒、絵本としてリサイクルされます。ステープラーの針などの金属がついているもの、カラー印刷された雑誌・書籍は問題なくリサイクルできますが、付録のCDや化粧品、ビニール、シールは取り除く必要があります。教科書などもリサイクルできますが、墨が付着していたり、油性の絵の具やクレヨンなどがついていると再生処理できない場合があります。

③段ボール

使用済みの段ボールは、リサイクルすると新しい段ボールとして生まれ変わります。段ボールとは、波状に加工した紙を表裏の紙で挟んだ3層構造のものを指します。ボール紙でできた紙箱は段ボールではなく、「雑がみ」に分類されるので注意しましょう。古紙として回収に出す際は、粘着テープや伝票(ラベル)をすべてはがした状態で、ひもで十文字に縛りましょう。

④雑がみ

上記の区分に入らないリサイクル可能な紙類を「雑がみ」と呼びます。地域によっては「ミックス古紙」「その他紙」という区分で回収されています。チラシ、パンフレット、コピー用紙、包装紙、紙袋、紙箱などの雑がみは、紙箱や絵本にリサイクルされます。雑がみをリサイクルする際には、ファイルやバインダー、ビニールなどの異物が混入していないか注意が必要です。細かいものは透明な袋に入れて、紙袋に入れて出す場合にはひもなどで縛って回収に出しましょう。

⑤紙パック

内側が白い飲料用紙パックもリサイクルすることができます。ただし、内側に銀色のアルミ箔が使われている紙パックは禁忌品のため紙の減量になりません。回収の際には洗って切り開き、乾かしてから透明な袋に入れて出してください。紙パックはリサイクルすると、トイレットペーパーやティッシュペーパーに変わります。

⑥禁忌品

紙のなかにはリサイクルできない「禁忌品」と呼ばれるものがあります。代表的な禁忌品は、カーボン紙(複写伝票)や、感熱紙(レシート)、圧着ハガキ、写真、複合材(通販用緩衡封筒など)、臭いや汚れのある紙などです。これらが資源物に混入すると、リサイクル工場において、機械が故障する原因となってしまいます。資源物に混ぜずに、燃やせるごみとして出しましょう。

紙がリサイクルされるまでの流れ

家庭や企業、工場、店舗から出された古紙は、回収後すぐに再生紙になるわけではありません。専門の古紙問屋、製紙工場、紙加工工場を経て再生紙や古紙利用製品に生まれ変わり、最終的に再生紙を使った商品として私たちのもとに還ってきます。ここでは、古紙がリサイクルされるまでの工程を4つに分けて、その流れを解説します。

リサイクルの流れ①家庭・事業所で消費

家庭や事業所などから排出された古紙は、地域の団体や行政によって回収され、古紙問屋に運び込まれます。古紙は大切な資源であることを踏まえ、①捨てない ②分ける ③出す ④使うという4つのポイントを意識しましょう。ここでは、安易に燃えるゴミとして捨てる前に、古紙として分別できないかを考えることが重要なアクション。地域の分別区分に合わせて、適切な方法で回収場所に出しましょう。

リサイクルの流れ②古紙問屋で分別

古紙の回収から分別、プレス、製紙工場への出荷までを行なっているのが古紙問屋です。古紙問屋に運び込まれた古紙は、台貫という計量器に載せられ重量を量られます。その後、新聞・雑誌・段ボールなどの種類に分別され、梱包機(ペーラー)で重さ1トンに圧縮梱包されます。商品となった古紙は製紙工場へ出荷され、一部は国外へ輸出されます。

リサイクルの流れ③製紙工場で紙を製造

製紙工場に搬入された古紙は、古紙保管場所に一時的に保管されたあと、パルパーと呼ばれる大きなミキサーに投入され、一本一本の繊維になります。繊維をキレイな水で洗い流し、抄紙機(紙を作る機械)で脱水を行なったうえでシート状に形成し、その後輪転印刷機用に巻き取られたり、枚葉印刷用に一定の大きさに断裁されたりして、再生紙として製品化されます。

リサイクルの流れ④紙加工工場で製品に加工

再生紙として生まれ変わった用紙・板紙は、加工工場でさまざまな紙製品に生まれ変わります。再生紙を使った製品は数多くありますが、新聞、書籍、コピー用紙、トイレットペーパー、ペーパータオルなど、一度は見たり、使ったりしたことのある製品も多いと思います。新品パルプと古紙パルプを混ぜた製品だけではなく、古紙100%の製品も作られています。

そのほかの古紙回収の方法

家庭から発生する古紙の回収ルートはいくつかあります。主に地域の団体(町内会やこども会、PTAなど)が古紙などの再生資源を集め、回収業者に直接引き渡す「集団回収」。集積所などに出された古紙を行政が回収する「行政回収(地方自治体による資源回収)」。公共施設やスーパーの店頭などで古紙の回収ボックスを見かける機会も多くありますが、これを「拠点回収」といいます。排出した紙の重さに応じて、買い物に使えるポイントを付与するスーパーもあります。

CCG HONANDOが推進する「環境にやさしい紙」

CCG HONANDOでは環境保全に関する取り組みを積極的に行なっています。その取り組みのひとつとして、環境にやさしい紙を積極的に使用しています。SDGsについて社会的な関心が高まるなか、環境にやさしい紙を使った製品のご相談も多くいただいています。CCG HONANDOが取り入れている「再生紙」と「FSC®森林認証紙」について簡単に説明していきます。

再生紙

新聞や雑誌などの古紙を再利用して作られる紙のことを再生紙といいます。再生紙を使った製品は「Rマーク」を使用することができ、古紙パルプ配合率を示す数値と組み合わせて表示します。例えば「R100」の場合、100%古紙パルプで作られていることを表しています。再生紙は主に新聞や段ボールに使われるほか、最近では名刺やコピー用紙などにも利用されています。

FSC®森林認証紙

FSC®森林認証紙とは、適切に管理された森林で伐採した木材や、適切な森林資源の使用につながる原材料を使用した製品として認められた紙のことです。紙の原料となる木材が適切に管理された森林で収穫されているため、森林破壊を抑制し、持続可能な森林資源を次世代に残すことにつながります。FSC®認証を受けた紙は古紙を使わず、新しい木材から製造されたパルプのみを使用している点が再生紙との大きな違いですが、経済活動に必要な木材を持続可能な形で伐採していくためのガイドラインに則っていることから、環境にやさしい紙といえます。

森林の未来を守るために、私たちができること

日本は世界有数の木材輸入国で、使用する木材の7割以上を輸入に頼っています。木材という貴重な資源を使う私たちだからこそ、消費者としての責任があると考えます。私たちにできることはたくさんあります。例えば、ノートやコピー用紙を選ぶ際に、再生紙やFSC®認証などの環境に配慮した製品を選ぶことも大切です。紙製品を使ったあとは、ゴミとして捨ててしまう前に、リサイクルを検討することから始めてみませんか。このサイクルを大切にすることが、森林の未来を守ることにつながるはずです。

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