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2022.07.28

シール(ステッカー/ラベル)の印刷のポイントを解説

シール(ステッカー/ラベル)の印刷のポイントを解説

食品や商品、家電製品、店頭のサインなど、さまざまな場所で使われる「シール・ステッカー・ラベル」。私たちに必要な情報をわかりやすく伝える印刷物として、広く親しまれています。ひと言で「シール」といっても、さまざまな形・用紙があり、使うシーンや用途によって印刷方法も変わります。今回はそんなシール・ステッカー・ラベルを取り上げ、印刷時のポイントを解説します。

INDEX
シール・ステッカー・ラベルの違いは?
シール・ステッカー・ラベルの印刷方法
シール・ステッカー・ラベルの印刷時に注目すべきポイント
シール・ステッカー・ラベル印刷に関するよくある質問
CCG HONANDOのシール・ステッカー・ラベル印刷
シール・ステッカー・ラベルの印刷のご相談はCCG HONANDO へ!

シール・ステッカー・ラベルの違いは?

紙やフィルムなどの表面基材に粘着剤のついた印刷物を思い浮かべた時、どれがシール・ステッカー・ラベルなのか、その違いを見分けられる方は多くないでしょう。あまり知られていませんが、実はそれぞれが違う特徴を持っています。ここではその違いについて紹介します。

①シールとは

屋内で使用する糊の付いた紙やフィルムをシールと呼びます。食品、商品、ノベルティに多く見られるように、日光や雨、風に当たらない場所で使用することを想定した製品を「シール印刷」とカテゴライズしています。シール印刷では耐候性の少ないインクを使用します。そのため、屋外では温度変化や太陽光の影響を受けやすく、紙・インクが劣化しやすいので注意しましょう。

②ステッカーとは

宣伝用や装飾を主な目的とするものをステッカーと呼びます。屋外での長期間使用を想定しており、粘着がある素材に耐光性や耐水性を持たせた製品です。用途は多岐にわたり、車、バイク、看板、キャラクターやアイドルのグッズにも使用されています。シールのように1シートに複数枚、複数種類を印刷するというよりも、さまざまな形に断裁され、裏面に糊がついた紙片を「ステッカー」としています。

③ラベルとは

「ラベル」には張り紙、荷札、レッテルなどの意味があり、貼り付ける対象に「情報を与える」ために用いられます。ジャムなどの瓶には食品の内容物を表示するラベルが貼られていますし、お酒の瓶には商品の名称やデザインが入ったラベルが貼られています。印刷時は作業効率を優先するために、ロール状に巻いて納品するケースが多く、業務用や大量に製造・加工するものを「ラベル印刷」としています。

シール・ステッカー・ラベルの印刷方法

シール・ステッカー・ラベルの基本構造は、セパレーター(台紙)、粘着剤(糊)、表面基材(素材)、表面加工(PPラミネートなど)の4層から構成されています。印刷時には、シーンや用途に応じて、それぞれの種類を組み合わせていきます。ここでは、シール・ステッカー・ラベルそれぞれに適した印刷方法を解説します。

①シール印刷

シール印刷のほとんどがオフセットで印刷されています。オフセット印刷とは、水と油が反発することを利用した印刷方法。一度に大量の印刷物を印刷できるので、枚数・部数の多いシール印刷に適しています。オフセット印刷の特徴は、コストパフォーマンスの良さにあります。版の作成費を抑えられることに加えて、写真やイラスト、グラデーションを交えたフルカラーデータをキレイに再現できます。大ロットや大きなサイズのシールにも適した印刷方法です。

②ステッカー印刷

ステッカーの印刷にはシルク印刷が用いられます。シルク印刷とは、細かい糸で成り立つスクリーンメッシュをアルミの枠に貼り、インキを通過させるところと通過させない場所を作ることで版を作ります。できあがった版にインキを擦りつけて、インキが通過したところが絵柄になるという仕組みです。シルク印刷の特徴は、他の印刷方法では困難な曲面印刷ができること。対応可能なインキの幅も広く、プラスチックやガラスなど、印刷対象物の形状・サイズ・素材を選びません。

③ラベル印刷

サイズが小さく、また色数も2色程度で大ロットのラベルには、シール印刷機(凸版平圧印刷機)での印刷をおすすめします。この印刷方法では、凹凸のある版の山部分にインキを付着させて、直接シール素材に印字します。ゴム印や印鑑のような原始的な印刷をイメージするとわかりやすいでしょう。この印刷方法のメリットは、他の方法と比べて印刷費用が割安になるということ。箔押し加工やエンボス加工も、この印刷機で対応することができます。

シール・ステッカー・ラベルの印刷時に注目すべきポイント

シール・ステッカー・ラベルの印刷においては、完成イメージを明確に描いておくことが重要です。ポイントはいくつかありますが、「形」「用紙」「用途」「シーン」これらのいずれかが欠けると、製品として使用できなくなってしまうので、印刷時にしっかりと確認しておきましょう。

ポイント①形

複雑な形状のシールを作成する場合は、シールの形状に刃型を作成して、ハーフカットで抜いていく方法をおすすめします。初回は型代としてコストがかかりますが、作成した型を保存することで、2回目以降の増刷時にコストを抑えて大量に製造することができます。反対に、角丸四角形や楕円形などのシンプルな形状のシールは、既存の型を流用することで初回から安価に製造することも可能です。

ポイント②用紙

シール印刷に使われる用紙はすべて「タック紙」と呼ばれます。タック紙にはさまざまな種類があり、安価なことからラベル用として使われる「上質タック紙」、上質紙にコーティング剤を塗布したカラーの発色に優れている「アートタック紙」、鏡面仕上げされた金属面に押し当てて製造することで強い光沢感を持ち、カラー印刷や美術印刷にも適した「キャストコートタック紙」などがあります。印刷する際は、用途に合った用紙を選びましょう。

ポイント③用途

用途によって適切な印刷方法が異なります。例えば、食料品のパッケージや家電製品に貼られるシールには、カラーの再現性やコストを重視した素材・印刷方法が用いられます。自動車やオートバイの車体に貼られるシールには、紫外線や雨風の影響を受けにくいインキ・加工が用いられます。学校や病院で使われる注意喚起やサインシールには、耐水性・耐候性の高い素材が用いられます。倉庫で使用される段ボールや梱包紙に貼られる単色のラベルには、耐久性のある用紙を選ぶべきです。このように、できる限り用途を明確にイメージし、目的に合った印刷方法を選ぶことをおすすめします。

ポイント④シーン・使い方

シールの用途は幅広く、食料品や工業製品の成分表示・品質表示、あるいは「新商品」「50%OFF」など、一定の期間だけその商品に付加情報を追加したい時に使用すると効果的です。ステッカーは耐久性に優れているため、ノベルティや販売商品として売られるロゴステッカー、電車などの乗り物に貼る装飾として使われます。ラベルは段ボールなどの梱包物に貼られることが多いため、内容物の表示や発送中の注意を促したり、商品を管理しやすいようJANコードが印刷されていたりします。

シール・ステッカー・ラベル印刷に関するよくある質問

これまでシール・ステッカー・ラベルの違いや、それぞれの種類や印刷方法について解説してきましたが、ここからは、お客様から寄せられる質問にお答えします。ここに掲載されていない質問や疑問点、お知りになりたいことがございましたら、遠慮なくCCG HONANDOへお問い合わせください。

よくある質問①どのくらいの厚みがある?

シール印刷で一般的に用いられているアート紙の場合、0.08mm(シール部分のみ)、0.18mm(台紙込み)になります。鏡面仕上げされた強い光沢感のあるミラーコートの場合、再剥離可能なタイプだと0.09mm(シール部分のみ)、0.2mm(台紙込み)と少し厚くなります。アート紙やミラーコートはどちらも紙系の素材ですが、薄い素材を希望される場合はフィルムを検討してみるのも良いでしょう。

よくある質問②訂正用に使える下地が透けない素材はある?

訂正用シールとして一般的に使われているのは、糊部分がグレーに塗りつぶされており、下地が透けないようになっています。表面は普通の上質紙や光沢感のあるアート紙も用意されているため、実際の印刷物の仕上がりに合わせて、違和感の少ないシールを作成できます。

よくある質問③ホログラムの印刷はできる?

ホログラムの印刷も可能です。ホログラムは見る角度によって輝くため、通常のシールと比べてアイキャッチ効果が高く、商品を目立たせることができます。ノベルティや商品に特別感や高級感を加えたいという時に最適な素材です。ひと言で「ホログラム」といっても柄の種類がさまざまで、柄によって金額も大きく異なります。事前に見積依頼をしておくことをおすすめします。

よくある質問④シールは何枚から印刷できる?

基本的には、100枚からご依頼いただくケースが多いです。もちろん1枚からでも対応可能ですが、単価が高くなってしまうため、あまりおすすめはしません。

CCG HONANDOのシール・ステッカー・ラベル印刷

CCG HONANDOでは、シール印刷のご依頼を多くいただきます。形・用紙・用途・シーンはさまざまですが、印刷物の訂正用シール、大ロットのJANコードが印刷されたラベル、柄や色のパターン数の多いジュースのラベル、色再現に厳しいアイドルグッズのステッカーなど、幅広い制作実績があります。指で押すと弾力を感じられる立体的なキャラクターシールのように、形状・素材からご相談をいただくこともあります。シール・ステッカー・ラベル印刷なら、大ロット〜小ロット、短納期も対応可能なCCG HONANDOへおまかせください。

シール・ステッカー・ラベルの印刷のご相談はCCG HONANDO へ!

シール・ステッカー・ラベルの印刷においては、形・用紙・用途・シーンを具体的にイメージすることの重要性をご理解いただけたのではないでしょうか。CCG HONANDOでは、お客様のご要望に合わせて、高品質・スピーディーな制作進行を心がけています。シール・ステッカー・ラベルの印刷におけるお困りごとがありましたら、ぜひ私たちにお手伝いさせてください。

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