中綴じとは?ページ数の少ない冊子印刷に最適な製本方法
一枚一枚の印刷物を冊子に仕上げる製本にはいくつもの種類があります。今回クローズアップする「中綴じ」は、週刊誌や情報誌などによく使われ、皆さんにとても馴染みがある製本方法です。そこで、中綴じのメリットやデメリットをはじめ、冊子を印刷する時に役立つ情報をお届けします。
2022.01.28
「カタログ」と聞くと、皆さんはどのようなものを思い浮かべるでしょうか。カタログは、「型録」という当て字があるように “型を記録したもの”で、製品やサービスについて紹介したり説明したりするために用いられます。それらの特徴を印象づけるため、デザインや紙質、冊子の体裁などにも注意を払って制作されます。つまり、カタログの仕上がりが信用問題につながる可能性が大いにあるということです。今回は、それほど重要な役割を持つカタログについて、深く解説していきます。
〈 INDEX 〉カタログは、製品やサービスと消費者とを結びつけるコミュニケーションツールのなかでも特に重要なアイテムです。いかに見やすく情報が整理されているかが重要になるため、文章や写真の掲載に適した仕様で作成する必要があります。まずは、カタログ印刷の種類を簡単にご紹介します。
中綴じは、冊子の背を針金で綴じる製本方法です。用紙を束状にして半分に折り曲げ、中央部をホッチキスや針金で止めます。そのため、他の綴じ方と異なり、根元(ノド)まで無理なくページを開くことができます。ページを開いた状態で置いておけることから、商品カタログのような商談で使われる印刷物としては最適といえるでしょう。また、比較的フラットな仕上がりになるので、見た目がすっきりとしていて配布用の印刷物にも向いています。
一枚一枚の印刷物を冊子に仕上げる製本にはいくつもの種類があります。今回クローズアップする「中綴じ」は、週刊誌や情報誌などによく使われ、皆さんにとても馴染みがある製本方法です。そこで、中綴じのメリットやデメリットをはじめ、冊子を印刷する時に役立つ情報をお届けします。
無線綴じは平綴じの一種で、本文を表紙でくるみ、背の部分を糊で固めて綴じる製本方法です。背表紙ができる点が特徴で、背文字を入れることが可能です。無線綴じはページ数の多いものに向いていて、側面に針金や糸を使わない分、誌面のスペースのムダが少なくて済みます。中綴じと比べるとしっかりとした製本方法であるため、冊子としての強度が高く、少々雑に扱ってもページが抜ける心配がありません。
冊子の製本方法には、「中綴じ」や「糸綴じ」などいくつもの綴じ方がありますが、今回は「無線綴じ(くるみ製本、くるみ綴じ)」をピックアップ。無線綴じは、文庫本や参考書、カタログといったさまざまな冊子に使用されている製本方法で、皆さんがお持ちの本をはじめ、書店でも見かけたことがあると思います。そんな無線綴じの特徴からメリット・デメリットまで詳しく解説します
中綴じと無線綴じの特徴をそれぞれ解説しましたが、どちらの製本方法がカタログ印刷に適しているのか気になるかもしれません。どちらの製本方法にも異なる強みがあるため、作成したいカタログの仕様に合わせて選ぶのがポイントです。そこで、さまざまなカタログのタイプに応じたおすすめの製本方法をご紹介。カタログ印刷において重視したいポイントをクリアできる製本方法を探してみてください。
●ページ数が少ない場合
中綴じの冊子は本文を針金で綴じるため、少ないページ数のカタログに適しています。持ち運びや配布を想定した軽く薄いカタログにぴったりの製本方法です。
●見開きをうまく使いたい場合
中綴じは、冊子の根元まで開けられるのが特徴。そのため、2ページにわたる広がりのある見開きのデザインを、より効果的に見せることできます。ビジュアルがメインで、1枚の写真やイラストを大きく掲載したいカタログに適した製本方法です。
●ページ数が多い場合
ページ数が少ない冊子しか綴じられない中綴じに対して、無線綴じはページ数が多くても問題なく仕上げることができます。ある程度頑丈に作らなければならないような、掲載物が多い商品のカタログにぴったりの製本方法です。
●長期保存をしたい場合
無線綴じは、背表紙のある本の形に仕上げる点が特徴です。表紙に厚手の用紙を使用したり、背表紙に文字入れをしたりすることができるため、強度と高級感のある仕上がりになります。長期保存が必要な図録や目録などに向いている製本方法です。
カタログ印刷をするにあたっては、最適な用紙の選定も欠かせません。どのような用紙を使うかによって、仕上がりが大きく変わってくるためです。カタログにどのような内容を掲載するのか、どのような雰囲気でまとめたいのかなどによって、選ぶべき用紙が異なります。ここでは、カタログ印刷で使われることが多い用紙の種類と、それらの特徴を解説します。
コート紙は、チラシやポスターなどの商業印刷によく使われる用紙です。表面にコーティング剤が薄く塗布されているため、ツルツルとした手触りがあり、高級感を演出することができます。また、インクのりが良いため視認性が高く、写真や画像を色鮮やかに印刷するのに適しています。
マット紙は、しっとりとした質感で落ち着いた印象を与える用紙です。コート紙に比べて光沢が抑えられています。マット紙は、表面色の白さを示す指標である「白色度」が他の用紙と比べて高く、表面が光を反射しません。そのため、文字の視認性が高く発色も良いため、文字やイラストの多い冊子によく使われます。手触りはツルツルというよりはサラサラとしていて、コート紙に比べると筆記性が高い用紙です。
カタログ印刷におすすめの用紙サイズは、製本方法や用紙の種類と同様に正解はありません。カタログを届けたいターゲットや使われるシーンによって適したサイズがあります。イメージしやすいものでいえば、雑誌や週刊誌はB5サイズ、文庫本はA6サイズです。そこで、それぞれの用紙サイズごとに印刷例を挙げながら、どのようなカタログに向いているのか詳しく解説します。
A4サイズは、最も身近な用紙サイズの一つです。カバンや本棚にも収めやすく、さまざまな冊子に利用されています。A4サイズは使いやすい大きさであるうえに、紙面を広くダイナミックに使えるのが特徴。写真やイラストを印象的に見せたい会社案内、製品パンフレットや商品カタログなどに使用すると効果的です。A4サイズは国際的な標準サイズとして多くの印刷物に使われているため、サイズ選びで迷った場合はA4サイズを検討するとよいかもしれません。
A5サイズはA4サイズの半分の大きさで、本をはじめ、手帳やノートなどによく使われています。長時間読むことを目的としたものや、数冊をまとめて持ち運ぶことが多いもののサイズとして選ばれることが多いです。手帳やノートに多く採用されていることからわかる通り、読みやすさだけではなく書き込みやすさも特徴の一つです。A5サイズは、コンパクトさと紙面の適度な広さという2つのメリットを持ち合わせた、バランスの良いサイズといえるでしょう。
B4サイズは、A4サイズよりひと回り大きく、新聞1ページの半分のサイズです。その紙面の大きさを活かして、視覚に訴えるような本や冊子に使われています。よくある例としては、商品カタログや絵本、卒業アルバムなどがあります。写真やイラストをB4サイズの紙面いっぱいに掲載した商品カタログは、訴求力抜群です。大判の印刷物であるため納期の確認が必要になりますが、インパクトのある冊子を作成したい場合におすすめです。
B5サイズは、A4サイズよりひと回り小さく、教科書や広報誌などによく使われています。教科書の場合、大きいサイズの冊子だと、扱いづらかったり読みにくくなってしまったりする可能性があります。その点を考慮し、A4サイズよりやや小ぶりなB5サイズが好まれるようです。B5サイズは日本独自の規格であるため、ビジネス関係の書類・冊子などは国際規格であるA4サイズで印刷するのが一般的です。
印刷物ができあがるまでには、さまざまな工程があります。ここでは、お客様からご相談をいただいてから完成した印刷物がお手元に届くまでの流れを、簡単にご紹介します。
印刷の方法としては、オンマンド印刷とオフセット印刷の2種類があります。オンデマンド印刷は、少部数・短納期の場合に使われる方法です。無線綴じ冊子より、ページ数の少ない中綴じ冊子に適しています。一方オフセット印刷は、大部数で写真を色鮮やかに印刷したい冊子によく使われます。ページ数が多く、色鮮やかに仕上げたい場合に最適です。作成したいカタログの仕様に合わせて選びましょう。
カラー印刷とモノクロ印刷は、もちろん選ぶことができます。カタログに掲載する情報によって、適したほうを選んでください。ただし、カラー印刷とモノクロ印刷ではコスト面で大きく差があり、カラー印刷はモノクロ印刷の4~5倍の金額が必要になります。そのため、特に色にこだわりがない場合は、モノクロ印刷を採用するほうがよいかもしれません。ただし、商品カタログを印刷する場合には、色鮮やかなほうが圧倒的に訴求効果が期待できるため、カラー印刷をおすすめします。
CCG HONANDOでは、カタログ印刷において多数の実績を重ねてまいりました。頻繁にご依頼いただく商品を一部ご紹介すると、大学・専門学校のガイドブックや商品の取り扱い説明書などがあります。シンプルな冊子から変形サイズの冊子まで、幅広くご依頼いただいております。CCG HONANDOはもともと製本を強みとしてきたことから、今回ご紹介した中綴じや無線綴じはもちろん、あじろ綴じやアイレット綴じなど、バラエティに富んだ製本方法のご提案が可能です。
冊子の製本方法には、「中綴じ」や「糸綴じ」などいくつもの綴じ方がありますが、今回は「無線綴じ(くるみ製本、くるみ綴じ)」をピックアップ。無線綴じは、文庫本や参考書、カタログといったさまざまな冊子に使用されている製本方法で、皆さんがお持ちの本をはじめ、書店でも見かけたことがあると思います。そんな無線綴じの特徴からメリット・デメリットまで詳しく解説します。
CCG HONANDOの自社工場では、印刷物の製造過程を万全の体制で管理しています。乱丁・落丁による不良回避のインラインカメラをはじめ、混入防止のためカッターやハサミなどの刃物管理を徹底。ミス防止のための作業手順においても、これまでの経験を生かしながら日々改善を繰り返し、満足度の高い製品をお届けしています。お客様の大切な印刷物の作成をお手伝いするパートナーとして尽力することをお約束いたします。カタログ印刷をお考えの際は、ぜひCCG HONANDOにご相談ください。
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